ケーキの組み立て

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こんにちは!スーシェフの稲田です。

急に寒くなったので皆さん体調は崩してないですか?
毎年思いますが、秋って気づいたらおわってますね。笑
でも秋は食欲の秋というぐらいで美味しいものがほんと多いですよね!少し前のブログにもありましたが、現在本店、西院店ともにショーケースには秋の食材を使用したケーキたちが出揃っています!!

僕もYUZUとVIOLETの2種類のケーキを考えさせて頂きました。
1つは名前の通り柚子を使ったもので、もう一つはVIOLET(ヴィオレ)と読むんですが、フランス語で紫という意味があり、紫芋を使用したケーキになっております。

今回はこのVIOLETが完成するまでに、どんな感じで仕込まれているのかお見せできたらと思います。

ケーキの組み立て方は色々ありますが、今回はシンプルに1番下の段のフランジパーヌポテトから仕込みを行っていきます。

バターやメープルシュガーに卵、紅はるかのペースト、バニラ、あとほんのり香りづけにシナモンをいれております。

完成したら均等に伸ばして焼いていきます。
焼き上がりに香ばしい芋とシナモンの美味しそうな香りが工房中に広がります。

焼きあがった上に香りづけにカシスのソースをぬり、紫芋を使用したクリームを伸ばしていきます。
紫芋にバターや生クリーム、卵黄などを加えコクのある味わいに仕上げています。

そこにカシューナッツを使用したキャラメルヌガーを細かくして散らします。これがケーキを食べた時にカリッという食感を演出してくれます。カシューナッツにもシナモン等の香辛料の香りをつけているので、鼻からすっと香りがぬけていくような仕立てにしてあります。

その上にアガベシュガーと生クリームをキャラメル状にし、さらに卵黄や塩を加えたブリュレをのせていきます。
こちらは仕込みをしてすぐは流せないので、別で仕込みを行い冷凍の状態にしてのせています。

最後にバニラを使用したムースブランを流していきます。
このムースをバニラの香りをより感じてもらえるよう、シンプルな配合にし、乳製品にショコラブランをあわせ、ここにもコクのある仕立てにするため、少しだけマスカルポーネをいれております。
マスカルポーネは良くティラミスに使われておりますが、僕はティラミス以外にもたまに使用することがあります。ティラミスのように味として出す使い方ではなく、コクとして使うことがあります。

ムースを流したら冷凍庫でしっかり冷やし固め、ショーケースに並べる直前に最後の上の仕上げを行い、当日お出ししております。

いかがでしたでしょうか。今回は1種類のケーキについてお話させて頂きましたが、このケーキ以外にも時期によって多少種類に変化はありますが、本店、西院店合わせ15~20種類近いケーキが並んでいます。

ケーキを食べる時、上から見るのも綺麗でいいですが、横から見た時にこんな層になっているんだと、違った視点でケーキを買うのも面白いかなと思います。

年末、年始、バレンタインとケーキを食べたり買うタイミングが増える時期かなと思うので、いつもと違う視点でケーキを見るきっかけになればなと思います。