新しいカカオとの出会い
こんにちはCOCO KYOTOシェフの横田です。
梅雨に入り毎日じめじめした日が続いていますね。
チョコレートを製造するにあたって一番気をつけなければいけないのが温度と湿度管理であり、暑い夏と湿気の多い梅雨のこの季節はチョコレートにとって最悪のコンディションなんです。
しかしこの時期でも新しいカカオの試作は続けます。世界にはまだまだ自分の知らないカカオや新しいハイブリッドカカオなど沢山あります。
それらを見つけて試作をし続ける事で新しい発見や発想が生まれんるです。
今回はアジアのタイ国のカカオが手に入ったので試作をしてみました。
皆さん、タイでカカオが取れるって知ってましてか?自分は初めて知りました。今まではアフリカや南米が主にカカオが取れる地域で世界的にも知られていましたが、近年アジアでもカカオを育てているんですよ。
台湾やミャンマーなどでも!
ビックリですよね。そしてここ日本の沖縄や九州宮崎などでも。
カカオの生産需要が広がってきて本当に嬉しい事です。
もっといろんなカカオを見てみたいと思う好奇心と、そしていつかは・・・。
さて、タイのカカオはどんな味わいなのか、非常に興味があります。
まず、カカオの状態は?
発酵状態も良さそうで、粒も揃っていてなかなか良さそうです。
続いて焙煎。焙煎温度はカカオの水分値から算出してテスト。
これがベストで時間もちょうど良くいい焼き上がりでした!
アロマもしっかり出てきて香り良いフレーバーが感じられます。これは楽しみ。
先ずは、いつものごとく選別したニブをフードプロセッサーにかけて油脂のでかたを見ます。その結果十分な油脂分が含まれている事が分かりました。それを見極めてから配合を決めていきます。
今回はダーク70%とミルクチョコの2種類を試作。
1日しっかりとコンチングする事で余分な雑味などを蒸散させていき、また甘味料の粒子も滑らかな状態までもっていきます。それをテンパリングして1日寝かせテイスティング。
後からくる程よい酸味が、どことなくプラムやブラックベリーのような、そして後から感じる少しスモーキーな香り。「うん、美味い。」自分の中では好きか嫌いかの2択に絞ると好きな味わいでした。
特にミルクチョコレートとの相性は抜群!
癖がなくマイルドな味わいとコクがある味わいです。純粋に一言で表すと美味しい。
いつかこの2種類を月替わりの定期便に加えてお客様にも感じてもらいたいと思いました。
タイカカオへの期待値は自分の中では間違いなく上がりました。
まだまだ世界は広いです。新しいカカオ豆との出会いや、まだまだ知らないカカオ豆は沢山あります。
これだからBean to Barは楽しくてワクワクする。
次のカカオはアフリカの、あの国のカカオを試作します!
お楽しみに!