COCO ORIGIN BAR
こんには、COCO KYOTOパティシエの横田です。12月も半分を過ぎ令和元年も残すところあと僅かですね。皆さんやり残した事はないでしょうか?
さてCOCOは京都伊勢丹、渋谷ヒカリエの催事と続き、お歳暮の商品製造とフル回転!まさに師走です。そしてその後は・・・!そうクリスマスです。
今年も沢山のご注文頂きありがとうございます。1台1台スタッフ一同思いを込めてしっかり丁寧に作りますので楽しみにしていて下さい。ご予約まだのお客様は締め切りまでもう少しあるので是非どうぞ。
一般的にパティスリーはクリスマスがメインで一番忙しいのですがショコラトリーであるCOCOのメインのイベントといえば・・・!そうバレンタインなんです。年が明けると一年で一番忙しいメインイベントがやってきます。アトリエはまさに戦場と化します‼️
その前にやっておかなければいけない事があるんです。BtoBであるCOCOが他店とは違う所が原料であるチョコレートを一から製造しなくてはならないんです。だから今のうちからチョコレート製造に追われています。COCOの商品の全てがBtoBチョコレートをベースに作られているので、これが無くては何も始まらないんです。
まずはいろんな産地のカカオ豆が60Kgの麻袋に入って沢山入荷されて来ます。これを遺物や使えない豆を取り除く選別作業をして、その後さらに大小の豆に分けていきます。これが大変な作業なんですが、これをしっかり見極めないと味にも影響してしまうんです。
その次は選別された豆を焙煎します。低温でゆっくり焼いてカカオの風味を引き出します。焙煎温度も時間も産地によってそれぞれ違うですよ。この作業で味も香りも変わってくるので焼き上がりを見極めないといけません。カカオ豆を皮ごとローストすることにより外皮のおかげでカカオ豆の香り成分を逃さずに中に閉じ込めながら焼く事がができるんです。この時はアトリエ中カカオのローストの香りが広がります。
ローストされたカカオ豆は翌日、砕いてウィノワーという機械で風をおくり、シェル(外皮)を取り除き胚乳(カカオニブ)だけを残します。
このカカオニブこそがチョコレートの原料なんです。
そのカカオニブを石臼を使ってメランジャーという機械で擦り潰していくんです。
カカオニブには約55%の油脂分が含まれているので擦り潰していくと油が出てきてペースト状になっていきます。これをカカオマスと言います。それを1日かけてゆっくりと滑らかな状態にしていくんです。
勿論COCOのBtoBはシングルオリジン(単一品種限定)のチョコレートですので産地別に同じ工程の作業を繰り返します。
そして翌日、味付けをしていきます。一般的にチョコレートに使用されてる甘味料は白砂糖ですので、摂取し過ぎると体には良くないです。糖質制限されてる方や糖尿病を煩われてる方は敬遠されますよね。それが非常に残念なんです。ポリフェノール、マグネシウムなどカカオには沢山の栄養素が含まれています。本来カカオは栄養価が高く非常に体にはいいんです。チョコレートを食べたくても食べれない、そういった方にも食べて頂きたいたい、今までのチョコレートに対しての概念を覆したいと思い、COCOのチョコレートには、その白砂糖や乳化剤などの添加物は一切使用せず天然甘味料のみで作っているのでヘルシーで体に優しい健康志向のチョコレートなんです‼️
低GI値でミネラル豊富なココナッツシュガーとカロリー0、糖質0の羅漢果を使用し、味を調整しています。ですので砂糖独特の胸焼けするような甘さもなく、くどくないあと味スッキリの、まさに体に良いチョコレートに仕上がります!
その後、さらに24時間コンチング(精錬)する事で、カカオや甘味料などの粒子を細かくし滑らかな状態にしていくんです。香り、風味そして食感を最終的に整えます。
コンチングとは練る作業で、チョコレートの中の水分を蒸発させ、酸や雑味を蒸散させながら粒子を細かくし、滑らかな舌触りにする大事な工程なんです。
回し初めはまだ、粒子も粗くザラついた感じが分かりますよね。それが24時間経つと・・・!
こんなにツヤツヤで滑らかな状態になるんですよ。美味しいそうでしょ?香りもすごくいいんですよ!しかし、これで終了ではなく最後はメッシュの細かいフルイにかけ、潰し残しが入らないように気を遣い、最終工程テンパリングをします。
テンパリングとはチョコレートの結晶を整える作業です。チョコレートには、いろんな型の結晶があり、その結晶を整える事で美味しいチョコレートに仕上がるんです。
テンパリングが完了したチョコレートは固めて、さらに24時間エイジングする事で結晶が安定しさらに美味しくなるんです。
こうした手間隙をかけCOCOこだわりのチョコレートが完成するんです。
まさにチョコレートシーズン真っ只中‼️
COCOのチョコレートを食べられた方も、まだこれから食べられる方も、こういった流れで出来上がったチョコレート、と思って食べて頂けると、また違った味わいになるのではないかな?と思います。
令和2年もCOCO KYOTOはスタッフ一同、全力で走りますので宜しくお願い致します。